今から応援、メダル獲得期待の三宅宏実選手。ウエイトリフティングの歴史や展望

ウエイトリフティング 競技種目

ウェイトリフティングは古代オリンピックの時代からあり、多くの力持ちたちがお互いの力を競い合ってきました。現在のような形は1890年頃で、ダンベルやバーベルによる訓練が行われ体育の歴史で力技時代として知られるようになりました。

オリンピックでの歴史

オリンピック大会では1896年のアテネ大会より正式種目として採用され、第8回のパリ大会までは現在とは違った種目や階級で行われていました。
1928年第9回のアムステルダム大会からは両手によるプレス、スナッチ、ジャークの3種類になり、現在ではスナッチとクリーン&ジャークの2種目に整理されています。オリンピックはトータル重量のみを競うため、他の大会とは異なるルールがあります。

日本での歴史

日本では1933年に嘉納治五郎氏がオーストリアのウィーンでバーベルを購入して競技の研究を行い、1936年にルールや競技方法を公表したことがはじまりです。同年に第1回全日本重量挙選手権大会が開催され、朝鮮半島から2人の選手を迎えて行われました。その翌年に日本重量挙連盟が発足し、第二次世界大戦での中断を挟んで戦後の1946年に日本ウェイトリフティング協会と改称して現在に至っています。

日本男子選手の活躍

日本男子選手の活躍
日本人選手のオリンピック参加は1952年のヘルシンキ大会からになり、1980年のモスクワ大会以外はすべて参加しています。初のメダルは1960年のローマ大会において三宅義信選手が銀メダルを獲得し、1964年の東京大会では金メダルと躍進しました。
東京大会は三宅選手の金メダルを筆頭に、一ノ関史郎選手大内仁選手が銅メダルを獲得しています。次の1968年メキシコ大会で三宅選手が前回の東京大会に続いて金メダル獲得し、実弟の三宅義行選手も銅メダルに輝くなど兄弟が並んで表彰台に上る快挙を成し遂げて世界中から注目されました。

日本女子選手の活躍

一方の女子は世界選手権大会が1987年に行われ、この年に日本国内で全国大会を開始しています。
オリンピックに参加した時期は2000年のシドニー大会からになり歴史が浅く、三宅義行選手の娘である三宅宏実選手が2012年ロンドン大会で銀メダルを獲得して一躍有名になりました。その後、2016年リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得して2大会連続になり、親子でのオリンピックメダリストになって記憶にも記録にも残る活躍をしたことが記憶に新しいです。

三宅宏実選手

東京オリンピック2020は日本で半世紀ぶりに開催され、ウェイトリフティングでも女子の三宅宏実選手が銀メダルを2大会連続で獲得したことで注目されています。
基本的にウェイトリフティングは強豪国が常にメダル争いをする構図になるため、日本人選手が獲得することは難しいことが現状です。しかし、三宅宏実選手の活躍もあり女子48キロ級ではメダル獲得の可能性が高く、前回の大会に20歳で出場した八木かなえ選手にも期待されます。
三宅宏実選手はリオデジャネイロ大会以前から腰痛に悩まされていますが、ここ一番の勝負強さに定評があるため期待できそうです。日本のウェイトリフティングのオリンピックにおいて「三宅」という名前が浸透するなど三宅宏実選手やその父や伯父の功績がありますが、次回の東京大会でも存在感を示せるかが注目ポイントです。

その他の期待の日本人選手

前回のリオデジャネイロ大会で惜しくも4位になった62キロ級の糸数陽一選手に注目が集まり、2017年の世界選手権では銀メダルを獲得しています。男子では1984年のロサンゼルス大会から長らくメダルから遠ざかっているので次回の東京大会では期待したいです。
女子53キロ級の八木かなえ選手は20歳で出場して58キロ級の安藤美希子選手が5位に入るなど健闘しています。
59キロ級の安藤美希子選手が韓国で五輪メダリストを育てたコーチに師事して次々と日本記録を更新し2018年のアジア大会では銅メダルで世界選手権は5位に入り、次回の大会で成果が出るか期待されるところです。このため、2020年に日本で行われる東京大会ではメダル争いに食い込むことが期待されています。

世界の強豪国の展望

実施される階級は男女とも7階級になり、強豪国はロシアや中国があります。中でも中国は男子69キロ級では2004年のアテネ大会から2016年のリオデジャネイロ大会まで4連覇し、女子に至ってはリオデジャネイロ大会では7階級中3階級を制覇しています。アジア勢では中国の強さは圧倒的で、イランやロシアなどの強豪が多く躍進できるか期待されます。

クリーン&プレスは1972年に廃止されて現在では行われていませんが、クリーン&ジャークとスナッチが現在まで続いています。
世界記録は男子が中国やイランの選手、女子が中国やロシアの選手が出す傾向があり現在でも変わっていません。オリンピックでは男子は中国やブルガリア、カザフスタン、イラン、ベラルーシが強く、女子では中国やカザフスタン、ロシアの三強が記録を出しています。

ルール・競技概要

ルール・競技概要
ウェイトリフティングは、強靭な肉体力と精神力を要します。使用する道具は、バー(男子20kg、女子15kg・棒です)、ディスク(円盤型の重り)、カラー(ディスクの止め具)の3種類を使用します。
オリンピックのウェイトリフティングは2種類あります。スナッチ(両手でバーベルを握って頭上に一気に持ち上げ、立ち上がる)、クリーン&ジャーク(クリーン:床から鎖骨の位置までバーベルを上げる、ジャーク:そのあと頭上に持ち上げる)これを3回ずつ行い、それぞれの最高重量の合計を競います。

スナッチ

スナッチは制限時間(オリンピックでは60秒)内に一気に頭上まで持ち上げることです。頭上で持ち上げた状態で両肘を伸ばした状態でバーベルをキープし、降ろせの合図でプラットフォームにバーベルを降ろすと、協議成功ということになります。もし、正しくプラットフォームに落とせなかったり、競技者の後ろ面にバーベルを降ろした場合の競技失敗となってしまいます。

クリーン&ジャーク

クリーン&ジャークは肩まで一度持ち上げてクリーン(静止)して、そのあと全身の反動を利用して、一気に頭上へ持ち上げる(ジャーク)動作のことを指します。両方とも、3回行い一番高い数値が記録になります。

男子階級

  • 61kg
  • 67kg
  • 73kg
  • 81kg
  • 96kg
  • 109kg
  • 109kg以上級

女子階級

  • 49kg
  • 55kg
  • 59kg
  • 64kg
  • 76kg
  • 87kg
  • 87kg以上級

体重の検量

ウェイトリフティングでは、筋肉より体重が結果に大きく左右するため、体重は厳格に検量されます。体重別の競技としては、ボクシングが有名ですが、ウェイトリフティングの場合、競技の2時間前に行われます。ボクシングでは協議の前日に計測されるため、ボクシングより厳しい体重測定になります。

失敗とみなされる状態

競技ルール上、失敗とみなされる状態は、選手コールした後1分経過後にバーベルを離床させる。つまり、1分以内にバーベルを持ち上げないといけないということです。
両足の底以外の部分が床についた場合。つまり、持ち上げるときに、お尻とか、手とかが床に触れてしまっているとアウトとなります。
両腕の伸びが不完全だったり、あるいは左右で違う、両腕を伸ばす間に一時停止したり肘がまがったとき。つまり、挙げているときにやっているとき、両手を止めず、一気に両手とも「ピンッ」と手を伸ばしている必要があります。
持ち上げる最中にプラットフォーム(床の区画)の外に足がついた場合レフリーの相図より前にバーベルを下してしまった場合。つまり、耐え切れなくなって落としてしまった場合です。
レフリーの相図後にバーベルを肩から上にやってしまった場合。
バーベルを下すときに、バーベルがプラットフォームの外に最初に触れてしまった場合「スナッチ」に時にバーが頭に触れたときクリーン・シャークの時にふともも、ひざにひじや上腕が触れてしまった場合。
クリーン・ジャークの前にわざとバーベルを揺らしその勢いで挙げようとした場合。また、スナッチをするときに、3回連続で「失敗」するとその次の種目・クリーン&ジャークに進めません。こうなると事実上、失格になってしまします。スナッチ種目を確実に行うことが、最低限の条件になります。

まとめ

まとめ
オリンピックに向けて行われる世界選手権は2019年の秋頃に行われ、日本人選手の実力を試す良いきっかけになりそうです。
日本は女子が三宅宏実選手が躍進していますが、男子が三宅義信選手や三宅義行選手などがメダルを獲得してからは表彰台に上ることはなくなっています。このような背景もあり、ウェイトリフティングにおいては強豪国との体格の差などもあり、世界とは水を開けられていることが現状です。
今後は世界選手権などの結果が注目され、三宅宏実選手以外のメダリストの登場も望まれます。ウェイトリフティングは調整が難しい競技であるため、予想通りにいかないなど一筋縄ではいかないことが特徴です。
次回の東京大会は半世紀ぶりに東京で開催されて他の競技よりもメダルの可能性が高いと注目され、日本人選手がどのような躍進をするのか期待されます。

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