自転車競技「体力・ポジション争い・駆け引き」等の見どころ・魅力・展望を紹介

自転車競技 競技種目

オリンピックの歴史

過去のオリンピック競技での「自転車競技」の歴史は古く、近代オリンピックのスタートとされる1896年のアテネオリンピックから、一度も競技除外の憂き目にあったことのない稀有な競技です。これは陸上、競泳、体操、フェンシングの4競技と並ぶものです。
もっとも自転車競技の種類は極めて多く、競技内の種目別で見れば、実施されていない競技もあります。逆にマウンテンバイク競技やBMX【BicycleMotocrossバイシクルモトクロス】、そして十文字選手の活躍が日本を湧かせたケイリンなど種目は増加傾向にあり、この先の100年を考えても除外されることはないはずです。

自転車競技にも求められるエンターテイメント性

エンターテイメント性
1896年近代オリンピック第1回からの実施種目ではありますが、実施種目の内容を見て気づく方もいらっしゃるでしょう。自転車競技内でも、より娯楽性のある競技種目にシフトされてきています。これはオリンピック全体の傾向でもあり、他の競技種目でも同様です。
短時間で勝負がつき、単純明快に決着のつく、いわゆるテレビ向けの競技のニーズが増し、それゆえに各競技で対応したルール変更や種目増に繋がってます。自転車競技の最大の花形であり、ヨーロッパではトップクラスの人気スポーツであるロードレースは別としても、ケイリンやBMXの競技種目追加はまさしくそれにあたります。

アトランタオリンピックからプロに門戸開放へ

過去のオリンピックでは1896年以降12年間は実施されていない時期がありました。しかし、それ以降はずっと実施されている種目です。
オリンピックは見なくても、「ツール・ド・フランス」は見るという方も海外には多く、日本では大人気漫画の「弱虫ペダル」でロードレースは一躍市民権を得たとも言えます。
1992年のバルセロナまではアマチュア選手に限定しての競技でしたが、1996年のアトランタからプロに門戸開放しています。このオープン化されたアトランタからは世界的な知名度のあるプロ選手も多数参加。やや波乱含みの結末になったとはいえ、「パスカル・リシャール」が初の王座についています。そしてこのアトランタからすべてのメダルをプロ選手が獲得しているのは言うまでもないでしょう。
女子に関しては1984年のロサンゼルスオリンピックを皮切りに競技が始まり、1996年のアトランタでタイムトライアルが追加されています。

時代背景、IOC指針と合わせ、紆余曲折のある種目

紆余曲折のある種目
自転車競技のトラックレースはその時々の時代背景に応じて、種目の削減、追加がしばしば行われているの特徴です。1912年のストックホルムオリンピック以外の全ての大会で開催はされていますが、安泰なのは現行実施競技でもある「個人スプリント」と「団体追い抜き」のみです。
オムニアムが比較的新しい競技としてロンドンオリンピックから採用されています。世界選手権をテレビやネットで観戦すると種類の豊富さに驚くと思いますが、オリンピックでは種目数が半分以下です。理由としてはIOCの「男女同数種目の原則」の影響をモロに受けていることが挙げられます。
トラックレースのなかには、日本発祥のスポーツでは柔道に次いで採用された「ケイリン」も種目としてありますが、「競輪」とは戦略的に似て異なる競技として語られることが多いです。

新時代の自転車競技の代名詞

マウンテンバイク&BMXマウンテンバイクとBMXは両者新世代の自転車競技の形として近年追加されています。とはいっても前者は既に6大会を消化していますので、その存在を確立させていると言えます。後者のBMXに関しては北京オリンピックで採用されて以来3大会を経過していますので、こちらも認知度は上がっていると言っていいでしょう。ともに良くも悪くも一種目ずつの実施のため、マウンテンバイクの世界選手権の覇者がMBXにチャレンジする光景も見られています。

有名プロがこぞって参加!優勝者は予測不能!?

ロードレース
自転車競技の花形でもある「ロードレース」ですが、正直展望は不可能と言えます。過去のオリンピックを見てもわかる通りに、ラストのスプリント勝負でクライマーが競り勝った事例もあり、プロのトップ選手が優勝争いに絡むだろうとは言えますが、誰が優勝するかは全く予測不可能といえる競技です。
特に男子はコースの標高差の激しい難易度が高いコースに加えて、東京の気温と湿度の高さ、途中の富士近郊の天気の変動の激しさは筆舌に尽くしがたいところです。しかも東京都を出る前に度々住宅街を通らなければならないため、路面状況も舗装し直してもどれくらいのダメージがあるかは予測不可能でしょう。
勾配差が激しいだけにクライマー、「山岳賞」を取った経験のある選手が若干有利かな?と思える程度です。しかもプロのトップレーサーには数あるレースの1つにしかすぎないです。状況に応じて、無理をしないでリタイアというのもレース展開次第では選ぶ選手も多いでしょう。またそんなシビアな判断ができるからこそのトップレーサー、プロだとも言えます。
自転車メーカーを含め、ウェア、各種ギアメーカーにとっては売上を左右する重要なレースになるため、ここにスペシャルなアイテム、ギアを投入してくるでしょうから、それらも見ものです。距離が短くなるものの、女子も同様でしょう、果たして何人が完走できるのかが焦点です。
タイムトライアルに関しては北京とリオデジャネイロの金メダリスト、「ファビアン・カンチェッラ」、ロンドンの金メダリスト「ブラッドリー・ウィギンス」が引退しています。前回銀メダリストの「トム・デュムラン」が最有力かと思われます。女子は沖縄の米軍基地内のクバサキ高校出身の絶対女王「クリスティーナ・アームストロング」が引退しただけに、誰があらたな女王についてもおかしくないです。

絶対王者「ジェイソン・ケニー」は東京2020に間に合うのか!?

過酷なロードレースと比較すれば、トラックレースはわかりやすいといえるでしょう。注目はなんといっても2016リオデジャネイロで「チームスプリント・スプリント・ケイリン」の3冠、2012ロンドンで「スプリント・チームスプリント」2冠、2008北京「チームスプリント」1冠合わせて6冠!!イギリスはボルトンの生んだトラックレースの絶対王者「ジェイソン・ケニー」選手の存在です。彼はリオデジャネイロでの3冠を機に自転車競技の最前線から離れることを決断しました。
この期間に同じイギリスのリオデジャネイロ2冠、ロンドン2冠の「ローラ・トロット」と結婚し、17年に子供が産まれてプライベートを優先していたのですが、本格的に東京オリンピックを目指すことを宣言し、トレーニングに励んでいます。圧倒的な強さを持っていた選手ですので、8割方コンディションが戻れば、充分にトラックレースの中心として活躍が予想されます。
女子に関しては英国から出場する可能性の高い「ベッキー・ジェイムス」が人気を担うでしょう。彼女はガールズ・ケイリンで来日したこともあり、日本の環境に対応するのも経験がある分容易なはずです。

マウンテンバイクのトッププロがBMXに参加!?激戦必至!

マウンテンバイクは男女1種目ずつの開催になり、行われるのは男女クロスカントリーのみの開催になります。しかし世界選手権ではダウンヒル、デュアルスラローム、フォークロス、トライアルと種目数が多く実施されています。このため前回のリオデジャネイロ、前々回のロンドンで見られた光景ですが、ダウンヒルやフォークロスの選手がMBXに参加します。このため予想は難しいと言えるでしょう。但しマウンテンバイクのクロスカントリーに関しては、こちらも絶対王者スイスの「ニノ・シューター」がかなりの確率で戴冠する可能性が高く8割以上の確率だと思われます。女子は世界王者対決の可能性が有力です。

競技の種目

競技の種目
2020年の東京オリンピックの自転車競技でも種目が様々あります。種目は下記の通りでいずれも男女両方参加できます。

  • パーク
  • レース
  • クロスカントリー
  • ロードレース
  • 個人タイムトライアル
  • チームスプリント
  • スプリント
  • ケイリン
  • チームパシュート
  • オムニアム
  • マディソン

パーク

パークとはBMXフリースタイルの種目であり、フリースタイルとは速さと見た目や演出を競う種目になります。一方レースとロードレースは速さ専門の種目です。

ロードレース

ロードレースは男女とも参加出来ますが、男性と女性では走るコースが違い、男性の場合は武蔵野の森公園から富士スピードウェイまで走り244キロあります。女性の場合は同じく武蔵野の森公園から富士スピードウェイまで自転車で走りますが、富士スピードウェイの周りを走る距離が男性に比べて少なく、147キロ自転車で走ります。

個人タイムトライアル

個人タイムトライアルは富士スピードウェイ周辺を自転車で走るコースになり、男性の場合は44.2キロ、女性の場合は半分の22.1キロ走ります。個人タイムトライアルでは男性、女性それぞれの自転車の速さを競い合います。

クロスカントリー

クロスカントリーとは舗装されていない道も含めて走る自転車競技です。走るのは普通の自転車ではなく、マウンテンバイクで走ります。
チームスプリント、スプリント、ケイリン、チームパシュート、オムニアム、マディソンに関しては会場で走る自転車競技のことをさします。

スプリント

スプリントとは個人の会場の通常レースのことを言います。会場は外にあるため、風圧を意識してどのように速く走れるのか競う競技です。

チームスプリント

スプリントに対し、チームスプリントは個人ではなく、チームで競技を行います。チームの連携が必要になり、1人でもタイミングが遅れてしまうと成績に影響が出てしまいます。

チームパシュート

チームパシュートとはチームスプリントとよく似ていますが、4人で1チーム作り2チームで自転車競技を競い合います。チームスプリントは3人で1チームなのに対しチームパシュートは4人で1チームになります。

ケイリン

ケイリン
ケイリンとは普通の競輪と同じように7人の選手同士で速さを競い合います。ケイリンは会場の周りを8周します。オリンピックでは競輪とは表記せず、あえてケイリンとカタカナで表記します。

オムニアム

オムニアムとは1日4種目競技して競い合う自転車競技を言います。4つのうち1つはスクラッチ、2つ目はテンポレース3つ目はリミネーション4つ目はポイントレースです。

マディソン

マディソンとは2020年の新しい種目として追加される自転車競技で、2人で1組になって自転車競技を行います。男性は50キロ、女性は30キロ走ります。一緒に自転車で走るわけではなく1人が自転車で走ります。リレーのように自転車が終わった人とこれから交代する人と手を繋いだときにチェンジします。マディソンでは2人同時に走っていることはなく、必ずチームの中で1人だけが自転車で走ります。外側で走っている人、内側で走る人と同時に走っており、自転車の走っている姿をよく見られる協議でもあります。

装着するもの

ルールとまではいきませんが、自転車競技では自転車にブレーキが外されているのをよく見かけます。これは違反ではなく、急なスピードを急に落とさないように安全のために係が外しています。東京オリンピックのときもブレーキがついていない自転車を使用します。
頭はヘルメットは当然使用しており、更なる安全防止を高めています。服装にもルールがあり、服装にナンバーがあることを確認しジャージとジャージのパンツを使って走ります。服装も恰好も決まっているからどの自転車競技の人も同じ格好になっているし、服についている番号だけ違う形になります。

まとめ

まとめ
東京オリンピック2020は基本的にロードレース以外は絶対王者、女王のいる種目は彼らが圧倒する可能性が高いといえます。ロードレースに関していえば、かなりの難コースになるだけに予測は不可能に近いでしょう。
強いて展望をあげるとすれば、参加人数が多い国が有利です。個人のロードレースではありますが、同じ国籍の選手で協調すれば途中で足を休めたり、消耗を抑えることも可能だからです。とはいえこれは机上の計算で、自転車大国の選手がメダルを総なめにしている訳ではないのがロードレースの奥深いところでしょう。

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