オリンピック新種目「空手」魅力ある「形」と迫力ある「組手」を今から知ろう

オリンピック新種目「空手」 競技種目

歴史

東京オリンピック2020で新しく加わった競技は空手があり、柔道と同じように感じますが実際にはまったく違うため注意が必要です。
空手の歴史は琉球王朝時代の沖縄を発祥とする武術や格闘技で、1920年代に沖縄から日本全国に伝えられました。その後、第二次世界大戦後に世界に広まっていき、仮想の敵に対する攻撃技と防御技を一連の流れとした演舞で組み手と違って審判による採点で勝敗が決まる仕組みです。

オリンピック2020で正式種目へ

オリンピック2020で正式種目へ
空手は2016年8月4日に東京オリンピック2020で正式種目になることが決まり、記者会見を実施すると約80名の報道関係者が取材にかけつけるなど注目されました。IOCはリオデジャネイロで第129次総会を実施して東京オリンピック2020の追加競技に関して討議を行い、日本時間の午前4時47分に発表された頃には東京都江東区辰巳にある日本空手道会館には深夜から報道関係者が次々と集まっていました。発表を受けて笹川会長をはじめ関係者やアンバサダーが喜びに浸り、日本から申請した他の4種目も追加種目として承認されました。
空手は琉球王朝の時代からあったものの本格的な普及は第二次世界大戦後になるなど歴史が浅く、同じ格闘技の柔道のような知名度がなくて目立った存在ではありませんでした。空手のオリンピック正式種目としての採用は長年の悲願のため日本空手道会館には横断幕で正式種目決定したことを伝え、武道スポーツとして世界に知らしめるきっかけになりました。翌日の4日には10時から日本空手道会館において記者会見が行われ、笹川堯会長をはじめ全空連役員、昨年の全日本選手権を優勝した荒賀龍太郎選手、植草歩選手、喜友名諒選手、清水希容選手が出席して日本武道館の三藤芳生理事・事務局長にも同席しました。笹川会長は5月に全日本選手権に天皇盃・皇后盃を下賜いただいて本日のオリンピック決定が二重の喜びで言葉にならない嬉しさと同時に責任を感じていることを述べました。東京オリンピック2020ではなんとしてもメダルを獲得するため今後選手の育成と強化し、一層力を注いでいくことを目標として掲げました。そして、IOC総会が開かれたリオデジャネイロと中継を結んで世界空手連盟のアントニオ・エスピノス会長から喜びの声をいただくなど盛り上がりました。

新種目としての空手

空手は柔道と同じく日本発祥の格闘技ですが歴史が浅くて世界にはまだ広まっていないため、東京オリンピック2020で正式種目として決定したことで注目されています。
空手の開催地は日本武道館になり、理事からは空手道の正式種目採用を心よりお祝いしオリンピックで成功するよう準備するという発言がありました。会見では各選手や役員への囲み取材や個別取材が長く続き、予定時間を大幅に過ぎるなど注目の高さを感じさせてくれています。空手が正式種目としてオリンピックの競技に加わったことで日本の文化を発信するきっかけになり、日本人選手のメダルの獲得が期待できそうです。
決定したタイミングは東京オリンピック2020のちょうど4年前で、選手の強化を行って本大会に向けて準備することが可能です。オリンピックにおける空手の歴史は東京で2020年から始まりますが、その記念すべき大会が日本で開催されるため注目度が高くなります。2019年は大会に向けて日本選手権などがあり、夏頃から出場選手の決定など重要な時期になりそうです。空手は東京オリンピック2020から正式種目になるため手探り状態になりますが、世界に普及できるようになれば続くことが予想されます。

展望

展望
世界の強豪国
世界空手連盟の加盟国や地域は192箇所になり、強豪国といえば発祥国の日本ではなくフランス、スペイン、イタリア、ドイツ、トルコなどのヨーロッパ勢やイラン、エジプトなどの中東諸国、アジアのベトナムやタイなどです。

日本人選手の展望

一方の日本は数年前まで上位に食い込む選手が少なかったものの、数年前から実力をつけ始めています。組手はまさしく群雄割拠の様相を呈して2016年の世界選手権では20カ国以上がメダルを獲得し、参加する全選手にチャンスがあります。形は多くの国の選手がメダルを狙える位置にいるものの、ここ数年では男女とも日本が世界のトップをキープしています。
男子では喜友名諒、女子では清水希容が他を圧倒し、そこに男女ともスペイン勢が追い上げている状況です。しかし、形も組手同様に多くの国が激しい勢いで選手強化に取り組み、激戦になることが予想されています。

オリンピック出場人数

東京オリンピック2020に出場する選手は形が男女の2種目で組手が男女各3階級の6種目で、合計8種目に各10人で計80名になります。2018年~2019年の世界ランキングをもとに決定されますが、1つの国や地域から1人しか出場できないため強豪国の選手からすればオリンピックに出ること自体難しいといえそうです。

過去の世界大会の日本人選手の実績

日本は地元開催のオリンピックで日本発祥競技の初披露になり、金メダル獲得に向けて強化することを目標として掲げています。
2016年の世界選手権で金メダルを獲得した選手は組手が男子84キロ級の荒賀龍太郎選手、女子68キロ超級の植草歩選手、形では男子の喜友名諒選手、女子の清水希容選手の4人です。
また、2017年7月に行われたワールドゲームズでは、男子84キロ超級で香川幸充選手が日本人選手としてこのクラス初の優勝を飾り、世界のトップを走る20歳台半ばの選手に続く若手の選手も育ってきているため本大会も期待できそうです。日本代表は東京2020大会で8カテゴリーすべての金メダル獲得を目指すことを掲げ、2019年の世界選手権などこれからの大会から目が離せなくなっています。

東京オリンピック2020「空手」のルール・競技概要

東京オリンピック2020「空手」のルール・競技概要
東京オリンピック2020「空手」競技概要2020年東京オリンピックの空手競技は世界空手連盟(WorldKarateFederation)の管轄下において実施されます。

種目

「組手試合」「形」の2種類があります。
男女ともに4種目ずつの開催になっており、組手は男子は67kg以下、75kg以下、75kg超級、形が実施されます。女子においても55kg以下、61kg以下、61kg超級、形が同様に実施の予定です。

参加人数

東京オリンピック参加選手は各種目10人ずつになります。世界ランク上位と世界最終予選を勝ち抜いた選手が出場する予定です。

開催日

8月6日(木)から8月8日(土)までの3day短期集中開催になり、場所は日本武道館ですべて行われます。

東京オリンピック2020「空手」競技ルール

東京オリンピックの空手はWKFの管轄で行われるため、基本的にWKFのルールブック、競技規則に準じて試合が行われます。

組み手試合

主審1名、副審4名の構成で1試合男子3分、女子2分で試合が行われます。試合はポイント制になります。柔道とは違い『あわせ技一本』などの昇格はなく、あくまでポイント制です。

言葉でポイントを説明してもなかなか分かりにくいと思いますので、世界空手連盟(WorldKarateFederation)の動画を見てください。

一本(3ポイント)

上段蹴り、若しくは倒れた相手に対する決定的な有効打と主審が判断した場合加点します。

技あり(2ポイント)

中段蹴りによる決定打が有効打として主審が認定した場合に加点されます。

有効(1ポイント)

上段突き、打ち、中段突き、打ちによる有効打で主審が認定した場合に加点されます。柔道やレスリング同様に反則ポイントも加味されてきます。

禁止・注意事項

各競技揃って近年は試合のスピード化、そしてエンターテイメント化を求める傾向が強いため、消極的な姿勢での試合運びには極めて厳しく注意が与えられます。
柔道のように「指導+指導」→「注意」に昇格で「有効」同様の扱いとは違いますが、累積で懲罰が重くなります。
空手の場合は忠告→警告→反則注意→反則の順です。過去のオリンピックの柔道、レスリングの傾向ですと「不活動」が最も競技で頻繁で見かけることになるはずです。両者が膠着状態、様子見で30秒間何もしないことですが、この約30秒が主審の主観的要素になるのが難しいところになります。但し残り10秒では取られない特徴があります。残り10秒で取られるのは「逃避」です。勝っている側が受けることになりますが、反則注意になります。3分間の試合ですが、当該試合内で8ポイント差をつければ勝ちあがりになります。試合終了時に勝負が決まらなかった場合は、ポイントを多く獲得している選手が勝ちあがりになります。同点の場合は判定で勝ち上がりを決めることになります。

寸止めルールを採用

空手は相手にダメージを与えることではなく、相手よりも早く突きや蹴りを当てることがポイントにつながります。オリンピックでは寸止めルールと呼ばれる試合形式を採用するため、格闘技や見る側に人気があったフルコンタクトと違うことが特徴です。逆に、世界ではフルコンタクトよりも寸止めのほうが支持されるようになり、東京オリンピック2020でその形式が採用されることが決まっています。空手にはフルコンタクトと寸止めの流派がそれぞれ存在するため分かりにくいこともありましたが、最近ではその筆頭格の極真会館は寸止めルールの大会に自流の選手を出場させてオリンピック出場を目指すようになりました。
一方、2017年10月に東京体育館で新極真会の全日本空手道選手権大会が開催され、フルコンタクト空手ルールで行われました。この大会は新極真会がフルコンタクト空手ルールにこだわる団体であることをアピールし、創始者の大山倍達が唱え続けた勝負偏重主義の武道であることを証明しました。

形
世界空手連盟(WorldKarateFederation)の認定する形の98種類をいわゆる「演武」して競います。仮想の敵に対する攻撃技と防御技を一連の流れとして組み合わせたものになります。審判の採点により、高得点を獲得したもの順に勝者になります。予選、ランキングラウンド、3位決定戦&決勝戦とすべて別の形を選択する必要があります。

まとめ

オリンピックでは組み手試合では寸止めルールが採用され、フルコンタクトはスポットが当たりにくくなるかもしれません。しかし、東京オリンピック2020では初めての開催になりますし、日本人選手が躍進すると見直されて注目される可能性が高いです。空手はオリンピックでは初の開催になりますが、世界選手権で優勝した日本人選手が金メダルを獲得するとさらに注目されそうです。空手は日本発祥の競技のため注目度が高くなり、世界にも多くの強豪国がありますが勝ち抜けるように選手の強化が期待されています。

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