個人・メドレー競技満載の水泳、2020に向けて展望・歴史・ルールと楽しみ方

水泳の歴史と東京オリンピック 競技種目

オリンピックにおける水泳の歴史は男子は1896年のアテネオリンピックから、女子は1912年のストックホルムオリンピックで実施され中断もなく現在まで続いています。
ルールの変更は1980年のモスクワオリンピック開催中の7月31日に国際水泳連盟の理事会で、選手エントリーが1国2名までに制限されました。2008年の北京オリンピックから新種目のオープンウォータースイミングが種目に加えられ、男女それぞれ17種目で争われています。

競泳の歴史

競泳の歴史はアメリカが古くから競泳大国として名を馳せ、ソビエト連邦がそれに次ぐ傾向がありました。しかし、2000年のシドニーオリンピックを境にオーストラリアが2番手になり、様々な強豪国が生まれ大会ごとに変わる傾向が強いです。強豪国は西欧ではドイツやオランダ、イギリス、東欧ではロシアやハンガリー、アジアでは日本や中国などがあります。

日本人選手の活躍

日本は1930年代~1970年代前半にかけて全盛期でしたが、1988年にソウルオリンピックで鈴木大地選手、1992年にバルセロナオリンピックで岩崎恭子選手が金メダルを獲得したものの、1996年のアトランタオリンピックでメダル無しに終わりました。しかし、21世紀に入り2001年に福岡で行われた世界水泳で北島康介選手や山本貴司選手、女子では中西悠子選手や中村礼子選手など新勢力が現れました。
その後は自由形の柴田亜衣選手が力を見せ、2004年のアテネオリンピックで北島選手と金メダルを3つを筆頭に日本人選手は合計で8つのメダルを獲得しています。2008年の北京オリンピックでは高校生を含む若手が力を付け金メダル2つを含む5つのメダルを獲得し、2012年のロンドンオリンピック以降は毎回メダル争いに参戦するなど躍進しています。これらの選手は自由形が多いですが、これまでメダルの獲得が少なかった個人メドレーで若手が力を付けています。2013年の世界水泳で瀬戸大地選手が金メダルを獲得し、2016年のリオデジャネイロオリンピックで萩野公介選手が金メダルを獲得したことは記憶に新しいです。

各国のメダル獲得実績

各国のメダル獲得実績
前回のリオデジャネイロオリンピックまでのメダル獲得数はアメリカ合衆国の553が最多で、2位のオーストラリアの188を大きく引き離しています。3位はドイツ、4位はハンガリーで、日本はその次の5位になり、金メダル22銀メダル26銅メダル32の80と世界でも注目されています。以下はオランダ、イギリス、中国が続き、日本はアジア勢でトップクラスです。

記録の歴史と日本人選手の実績

競泳のオリンピックの記録は男子で2016年のリオデジャネイロオリンピックで渡辺一平選手が19歳で200メートル平泳ぎで2分07秒22の世界記録を出したことで話題になりましたが、ほかの記録はアメリカ合衆国の選手に大部分は独占されています。女子の記録はアメリカ合衆国の選手がほぼ独占していますが、2016年のリオデジャネイロオリンピックではハンガリーの選手が200メートルと400メートルの個人メドレーで記録を作っています。
日本人選手の躍進は100メートル自由形で戦前の1932年のロサンゼルスオリンピックで宮崎康二選手が金メダル、河石達吾選手が銀メダルを獲得し、1936年のベルリンオリンピックでは遊佐正憲選手が銀メダル、新井茂雄選手が銅メダルなどがあり、第二次世界大戦の中断を挟み1952年のヘルシンキオリンピックで鈴木弘選手が銀メダルを獲得しています。背泳ぎでは入江陵介選手や平泳ぎでは立石諒選手がメダルを獲得しました。女子では1936年のベルリンオリンピックで前畑秀子選手が金メダルを取り、2016年のリオデジャネイロオリンピックで金藤理絵選手が金メダルを取るなど注目されています。

2018年8月のパンパシフィック水泳選手権大会

最近では日本人選手が水泳の世界大会などで活躍し、2018年8月に行われたパンパシフィック水泳選手権大会での国別の順位では3位にランクインしました。
この大会での注目は池江璃花子選手で、100メートルバタフライと200メートル自由形で日本新記録を出しました。また、個人メドレーで2冠を達成した大橋悠依選手も注目され、美しいスイマーとして人気が高いです。

東京五輪2020水泳概要・ルール

東京五輪2020水泳概要
東京五輪2020の水泳競技はドラスティックなルール改正は少なかったと言えます。劇的に変わったとまではいいませんが、五輪では競泳は花形スポーツです。そのため午前中に準決勝、決勝がアメリカ時間に合わせて行われます。アメリカ東海岸、ニューヨーク、ワシントンとは時差が約13時間程度です。それもあり北京五輪以来の午前中での決勝開催となります。

五輪花形競技の1つ競泳

リオデジャネイロ五輪では32種目が行われた水泳競技ですが、東京五輪2020大会では、800m自由形(男子)、1500m自由形(女子)、4×100mメドレーリレー(混合)が追加されています。よって全37種目によって競技が行われます。競技日程も発表されました。開幕2日目の7/25から競泳の予選がスタートし、8/2までに競技日程が全て終了します。

競泳ルール

紛糾していた開催日程ですが、結局アメリカで視聴率の取れる時間帯ゴールデンタイムに決勝を開催することで確定しています。また予選、準決勝、決勝に加え、タイムによって、準決勝、決勝のラインが決まる等各種国際大会通り、FINA(国際水泳連盟)の規定に準じて実施されます。この東京五輪2020に関しては目立った禁止泳法の指定、水着等の着用ルールに関しても目だった変更がないのが、逆に特徴です。会場の東京アクアティクスセンターに関しては、まだ詳細は出ていないのですが、記録を左右する要因である1つの水温に関してはこけら落とし後にデータは出ます。また東京辰巳国際水泳場のようにプールの床が動く、可動床を採用しておらず、水深3メートルで固定されているのが特徴です。

飛び込み競技

シンクロナイズドダイビングは3m、10mともに当日中に決勝が行われ金メダルまで確定しますが、3mのジュラルミン製板を使う「飛板飛込」と、10m高さの台から飛び込む「高飛込」は予選、準決勝、決勝とふるい分けが行われます。

飛び込みルール

飛び込みルール
シンクロ競技8組、個人は34名が出場。シンクロは世界選手権、ワールドカップの上位からそれぞれ3と4チーム選出、現在はホスト国の日本のみ出場枠があります。個人競技は世界選手権とワールドカップで30名、各大陸予選から3、そして推薦1の振り分けとなっています。3mと10mとありますが、3mは飛び込み板の長さ、10mは高さを現していて、勘違いを起こしやすい競技の1つだと言えます。

水球

水中の格闘技とも呼ばれ、特に欧米では人気の高い水球競技ですが、7/25からリーグ戦がスタートし、8/3に準々決勝進出チームが決まります。決勝は8/8~9にかけて男女ともに開催されます。男子12ヶ国、女子10ヶ国のリーグ戦、決勝トーナメント方式です。

水球ルール

水球は東京辰巳国際水泳場という歴史ある会場での分離開催となります。東京辰巳国際水泳場のプールの水温は低めに設定され、浮力の高いプールとして有名です。FINA水球ワールドリーグ、世界選手権の覇者、ホスト国に加えて、各大陸予選、そして世界最終予選を踏まえて、男子12チーム、女子10チームで覇権を競います。8分×4ピリオド制で奇数ピリオド後には2分のハーフタイムが与えられ、2ndピリオド後にはコートチェンジが行われます。

アーティスティックスイミングルール

シンクロナイズドスイミングから名称変更されて、今回が初の五輪です。チームは10ヶ国、デュエットは22組によって行われます。
東京五輪2020でもチームとデュエットでの競技構成になります。採点形式はテクニカルルーティン(TR)とフリールーティン(FR)で採点が行われ、前者はいわゆる体操での規定演技、後者は自由演技と解釈すればほぼ理解できます。前者は規定要素をどれだけ正確にこなせるかの技術を採点し、後者はいわゆる芸術点、タワーやリフト、スプラッシュ等ダイナミックスとアーティスティックの評価で優劣をつけます。

東京2020の注目の選手

東京2020の注目の選手
男子では2012年のロンドンオリンピックでメダルを獲得した入江陵介選手が注目され、2016年のリオデジャネイロオリンピックでメダルを逃したものの2017年に水泳の本場のアメリカ合衆国に拠点を移してパワーを付けています。そして、100メートル背泳ぎで52秒台をマークし2位にそして200メートルも2位になり、国際舞台で4年ぶりのメダルを手にしています。そして、一番の注目は2016年のリオデジャネイロオリンピックで金メダルを獲得した萩野公介選手で、400メートル個人メドレーで金メダル、200メートルでも銀メダルを獲得しています。ライバルにはアメリカ合衆国のカリシュ選手がいますが、調子を戻せば勝ち抜けることが期待できます。

男女混合個人メドレー

2020年の東京オリンピックは男女混合個人メドレーが始まり、男女2名ずつでチームを構成するため興味深いです。このため、2018年のパンパシフィックでも男女混合のレースが行われ、入江陵介(背泳ぎ)→小関也朱篤(平泳ぎ)→池江璃花子(バタフライ)→青木智美(自由形)という順番でレースが行われています。この競技は男女混合のため、男子から女子になる場合はどのように引き継ぐかがポイントです。引き継ぎは失敗するとタイムロスになるため連携を取ることが求められますが、かけひきを楽しめることで違ったものになります。この大会では競泳大国のアメリカ合衆国を破って2位になり、1位はオーストラリアのためメダルに期待がかかります。他の見どころは男子400メートルのフリーリレーで水泳大国のアメリカ合衆国に0.01秒差に迫るなど快進撃を見せ、本番でどのような展開になるか興味深いところです。

東京2020の展望

東京2020の展望
水泳は戦前は日本が得意とする競技でしたが、戦後になると競泳大国のアメリカ合衆国をはじめライバルが増えてメダルに届かない時期がありました。最近では男子も女子も世界クラスの選手が登場するなど躍進し、自由形や平泳ぎ、バタフライ、個人メドレーに加え、男女混合メドレーリレーがあるため興味が尽きません。
競泳における世界記録の更新は年々進んでいるため、日本人選手がどのように躍進するか注目されます。決勝では世界記録が7回更新されるなどレベルが高く、アメリカ合衆国以外にもオーストラリアやドイツなど強豪国とのマッチアップに期待が高まります。近年では日本人選手が世界水泳などで活躍し水泳はメダルの獲得が期待され、来年の五輪は東京で行われることもあり勢力図が変わるか注目度が高いです。
水泳は体格が大きくパワーがあるアメリカ合衆国の選手が有利になりますが、日本人選手も技を磨けば太刀打ちができます。水泳といえばフジヤマのトビウオなど日本人選手の躍進が目立っていましたが、前回大会で金メダルの第一号に輝いた萩野公介選手に期待できそうです。最近では前回の1964年の東京オリンピック以降は得意としていなかった自由形にも強い選手が育ち、競泳における日本人選手のメダルに期待が高まります。水泳は日本人選手がメダルを獲得しやすい競技になるため、今からでもどのような展開になるかワクワクする競技です。

タイトルとURLをコピーしました