なぜ7人制?オリンピック7人制ラグビーセブンズの魅力と2020の展望

ラグビー 競技種目

ワールドカップラグビーはおしくもベスト8に終わりましたが決勝トーナメントまで勝ち上がってくれ日本中が熱狂しました。
会場は盛り上がりラグビーの町、東大阪市の花園ラグビー競技場も大いに盛り上がったようです。来年の東京オリンピックに期待を込めてオリンピックでのラグビーの歴史やルール、期待などをまとめていきます。

オリンピックのラグビーが復活したのはまだ記憶に新しいといえます。
2016年のリオデジャネイロオリンピック大会からラグビーはオリンピック競技種目として復活しました。

しかしあくまでも競技種目としての復活です。
なぜなら2016年のリオデジャネイロオリンピックから競技種目に加わったのは7人制ラグビー、いわゆるセブンズであり、さらに男女種目として加わったからです。

なぜ15人制ではなく7人制ラグビーが採用されたのか不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。
そのためにオリンピックのラグビーの歴史について振り返ります。

オリンピックのラグビーの歴史

ラグビーの歴史
オリンピックのラグビーの歴史は古く、男子の15人制が1900年のパリオリンピックで採用されたのを始めとして、1908年ロンドン、1920年アントワープ、1924年パリ大会と採用されてきました。
途中1904年のアメリカで行われたセントルイス、1916年のスウェーデン大会、いわゆるラグビーの普及がされていない地域では開催されてきませんでした。
この四大会においてはアメリカが二度覇者となり、オーストララシアが一度金メダルを獲得しています。
聞き慣れない方もいらっしゃるでしょうが、オーストラリア、ニュージーランド、ニューギニア地域による混成チームが存在しました。
1924年を最後にラグビーは90年近くオリンピックからは除外されました。

オリンピックからは除外された理由

世界各地域で生まれたプロリーグの存在、また商業五輪と言われるようになった1984年アメリカロサンゼルスからのIOCの方針との不一致などもあります。
そして何よりもオリンピックの開催日程と15人ラグビーに必要な要素のミスマッチは問題点でした。
商業化とともにオリンピックのスリム化を図るIOCにとっては模範生だとは言えませんでした。
強豪国が一部の特定の国に偏ることもありますが、15人制ラグビーは登録人数を含めると一ヵ国30人前後の登録になります。
ラグビーワールドカップの場合、最終登録が31名ですが、バックアップメンバーを含めると50人前後の大所帯になります。
当然開催国、参加国の負担も大きくなり、積極的に参加を促せる存在ではなかったのです。
IOCが頭を下げてでも参加を希望したサッカーですら、登録人数は各種FIFA運営の世界大会と比べると2/3のメンバー登録の18人です。
FIFAの国際大会では選手登録が23人ですからこれでも参加人数を絞ったといえます。
サッカーでこれですから、ラグビーはいうまでもないです。
さらに15人制のラグビーはパワー、フィジカルコンタクトが試合中に激しく消耗します。
サッカーと同程度の20人前後で参加人数を抑えるとなるとコンディション不良は明らかになり、選手の怪我も心配されます。さらにオリンピックの開催期間中に試合をこなせるのは、どう考えても3試合程度になります。
オリンピック開幕前からサッカーの様に競技が開幕する種目もあります。
しかしチケット販売実績が優秀なサッカーと比較すると開催都市にそこまでする旨味がないともいえます。

7人制ラグビー

7人制ラグビー
これらの問題を解消することができるのが7人制ラグビーだと言えます。
このため満を持して2016年のリオデジャネイロオリンピックからラグビーとして復帰したとも、7人制ラグビーとして新規参入競技として認められたと言えます。

前回リオデジャネイロオリンピックでは男女12ヶ国ずつが参加しました。
セブンズリーグのトップ4プラス開催国ブラジル、各大陸連盟予選覇者、世界最終予選で権利を獲得した国(男女ともスペイン)でオリンピックは戦われました。

7人制ラグビーのため日程はひじょうにコンパクトで3日間で争われるタイトなものでした。

7人制ラグビー初のファイナリストは男子が『フィジー』と『イギリス』女子が『オーストラリア』と『ニュージーランド』で『フィジー』と『オーストラリア』がそれぞれ初のオリンピックチャンピオンの座を得ています。

7人制ラグビーの見どころ

オリンピックの7人制ラグビーの最高に面白いところは一部の特定の国が強いとは限らないことです。
男女セブンズラグビーの世界ランキングを見て頂ければそれは明らかです。
前回大会で日本が起こした番狂わせは日本国内ではさほど話題になりませんでしたが、海外メディアには大きく取り上げられました。
15人制、13人制のラグビーよりも明らかに必要なのはフィジカル面でもスピード面の部分も重要視されます。

注目は男女日本チームがホームの利を活かしてどこまで戦えるかです。
湿度の多い日本の夏に加えて、いわゆる7人制ラグビーはラン&ガン的な要素もあるために、暑熱対策が充分でないチームはまさかの番狂わせの餌食になります。

パワーよりも耐えてから、15人制ラグビーよりも人数が少ないですから、攻守の切り替えの時に発生する豊富な前方のスペースを走力で走り切ることができるかです。
日本チームに関してはこれにつきます。

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東京オリンピック2020ルール・競技概要

東京オリンピック2020ルール・競技概要
東京オリンピック2020のラグビー競技は全てが【ワールドラグビー(WorldRugby)】が主管します。このためにローカルルールなど特異なルールが採用されることはなく、すべてがワールドラグビーの制定した7人制ラグビーの国際ルールに沿って試合が進められます。
7人制のラグビーは15人制ラグビーと比較した場合、点の奪い合いになるゲーム性と時間短縮を意識したラグビーのために、選手同様に審判にも負担がかかるスポーツです。プレースキックもなければ、ハーフタイムが1or2分のため、一旦心拍数が落ちてから、即試合再開される形になりますので、また一気に心拍数があがります。交代選手も含めてかなりハードな競技です。

日程

東京オリンピック2020のラグビー競技は男女ともに3日間のスケジューリングで行われます。
初日【予選】・2日目【準々決勝】・最終日【準決勝/決勝】と男女ともにこの流れは共通です。また試合時間の考慮もされています。気温が著しく気温があがる前に試合を消化することを念頭に入れてスケジュールが組まれています。

男子日程

7月27日(月)28日(火)29日(水)
9:00~12:00の昼開催、16:30~19:00

の夜開催で試合進行されます。

女子日程

7月30日(木)31日(金)8月1日(土)
9:00~12:00の昼開催、16:30~19:00

の夜開催で試合進行されます。

15人制ラグビーとの大きなルールの違い

【ゲーム時間】15人制ラグビーは通常40分ハーフの前後半合わせて80分で行い、同点の場合勝ち抜きが求められるトーナメントでは【抽選】で次に進むチームが決められます。そして引き分け扱いであくまで勝ち進むチームを決めただけになるのです。7人制のラグビーの場合は7分ハーフの前後半14分で行われます。1分間のハーフタイムですので、選手がロッカーに下がることもないです。但し大会の決勝はワールドラグビーセブンズシリーズでは規定が違い、マッチカップ決勝のみが10分ハーフの前後半20分で試合が行われます。一時退場のシンビンを適用された場合は2分間の退場になります。

フィールド

15人制ラグビーと同様のフィールドを使います。ワールドラグビーハンドブックで定義されていますが、フィールドサイズは全て15人制同様です。

ポジション

フィールドが15人制と同じサイズを使うためにフィールドプレーヤー全てに高い走力が求められるために、3人のフォワード、4人のバックスで構成されています。
【フォワード】1-プロップ2-プロップ4-フッカー【バックス】3-スクラムハーフ5-フライハーフ6-センター7-ウインガーorフルバックそして一般的に背番号もこのポジションナンバーをつけることは15人制同様です。15人制は7人まで交代ができるのに対して、7人制は5人までの交代になります。

ゲーム進行の違い

ラグビーの醍醐味の1つプレースキック、これが全てドロップキックになります。ペナルティやコンバージョンキック全てです。コンバージョンキックにはチャージが認められないのも特徴です。
チャージが審判によって悪質、アンスポーツマンライクプレー等と判断された場合は、イエローカードによる一時退場となり、2分戦列を離れることになります。またコンバージョンはトライ後40秒以内を求められ、スクラムはフォワードの3人で組みます。初見の方が違和感を感じるのは多くのスポーツ競技と違い、得点後にマイボールからゲームを再開できる点です。

レフェリー、ジャッジ

レフェリー、レフェリングに関しては【インゴールジャッジ】が各1名ずつインゴールに立ちます。これは7人制ラグビーは得点の際、走者が独走状態になることも多く、主審レフェリーから死角に入り詳細が見えない場合も多いためで、いわば誤審対策です。
ここまでの説明は東京オリンピック2020男子ラグビー競技についての説明でしたが、女子ラグビーもこのルールを基準に試合進行がされていきます。

東京五輪参加チームについての展望

東京五輪参加チームについての展望
2019年5月現在、正式に参加権利を取得したチームはないですが、現在の状況ですとフィジー、アメリカ、ニュージーランドが男子は出場権を獲得が濃厚です。
男子は現在4位のイングランドがイギリスとして参加するでしょうから、欧州予選に回る可能性があり、5位南アフリカと6位オーストラリアとのポイントが1、さらに7位サモアとポイントが7のため残りの一枠は最後まで縺れるでしょう。

女子に関してはニュージーランド、カナダ、オーストラリア、フランスは恐らく出場権を獲得するのが濃厚です。
女子はポイント差から考えれば残り二節の大きな順位の変動はないでしょう。
残りは各大陸予選と世界最終予選での勝者が東京五輪の参加国枠を得ます。

屋外競技で湿度の高い会場で行われる競技は波乱がつきものです。これを踏まえるとアジア勢、そして開催枠の日本も充分に躍進の余地があるのではないかと予測します。

東京五輪セブンズラグビー男子展望

男子に関しては7人制ラグビーでは圧倒的に強いフィジーがこの2018-2019シーズンも好調を維持しています。
例年の7月下旬から8月初旬のフィジーの現地の気候は東京より涼しいくらいですので問題はやはり暑熱対策です。
トップセブンズ上位の他3チームであるアメリカ、ニュージーランドが追う形です。
あとは4位イングランドがイギリスとして参加した場合にどこまで他チームと強化でチームに差を生み出すことができるかですが、女子ほど合同チームにメリットが生まれるかは疑問です。

東京五輪セブンズラグビー女子展望

女子に関してはニュージーランドがやはり優位であるのは否めないところです。
これを追うのは残りの3チーム、カナダ、フランス、オーストラリアになるのは間違いないです。
但し女子の場合台風の目になるのは、世界ランキング6位のイングランドがイギリスとして参加した場合です。
メリットとデメリットは確かにそれぞれあると思いますが、メリットの方が大きいです。
前大会はイングランドラグビー協会が、女子セブンズ代表20人とプロ契約したことが話題になりました。
今回はどういう形をとるのか注目です。
さらには世界ランク7位にアイルランドもいます。
特に『Amee-Leigh Murphy Crowe マーフィークロウ』今シーズン好調の彼女がイギリス女子セブンズに加わった場合、相当なチーム力強化になることは間違いないところです。
彼女以外にも女子アイルランドセブンズは攻撃力の高い選手がいますので、「イギリスとしてどういった形式で選手選考をしてくるのか?」注目です。

日本はどう戦うべきか?

2020東京オリンピック
はっきりいえば、『弱者のラグビー』に徹するべきだとは個人的に思いますが、東京開催ということもあり、それを許してくれそうにないです。
男女ともにしっかりと暑熱対策をして走りきるラグビーをすることが重要です。

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